よく眠る習慣のススメ|快眠の効果と方法

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睡眠には、脳や身体の休養、疲労回復だけでなく、脳機能や免疫機能の向上など、多くの重要な役割があります。
今回は、快眠の効果と実現の方法についてまとめます。

快眠の効果

➊疲労回復効果

睡眠は心身ともに疲労を回復させています。
深い睡眠(ノンレム睡眠)が得られるほど、体内の修復・回復を促す成長ホルモンが多く分泌され、体内での代謝活動が促進されます。
また、身体の一部だけではなく、全体を休養させることで、疲労の自覚症状がない部分に対してもアプローチしています。

➋ダイエット効果

快眠は、食欲をコントロールするホルモンを適切に分泌させることに役立ちます。
これにより、余分なカロリー摂取を防ぎ、身体の代謝を促します。
よく眠ることで、エネルギー代謝を促進するホルモンを働かせて、太りにくい体質づくりに役立ちます。

❸ストレス解消効果

快眠は、脳内の疲労を解消し、内分泌系のリズムを整えることで、ストレスの解消に役立っています。

❹メンタルヘルスへの効果

ストレスによって発生するコルチゾールの過剰分泌や、これによる過剰な不安感や抑うつ状態を抑える等、快眠は、メンタルヘルスにも役立ちます。

❺アンチエイジング効果

睡眠中に分泌される成長ホルモンは、身体の成長や細胞の修復、代謝調節などを促します。
例えば、肌のターンオーバーを向上させ、きれいな肌を作るのは成長ホルモンです。
人の眠りは、入眠後20~30分後に最も深い睡眠が訪れ、ここで成長ホルモンが分泌され、肌の修復や新陳代謝が行われています。
睡眠中は、深い睡眠(ノンレム睡眠)と浅い睡眠(レム睡眠)が交互に訪れますが、入眠後、第一周期のノンレム睡眠の時に、成長ホルモンは最も分泌されると言われています。

❻脳機能向上の効果

睡眠には、体験を整理し、記憶として脳に定着させる働きがあります。
深い眠り(ノンレム睡眠)の時に、体験から得た感情や事柄を整理し、浅い眠り(レム睡眠)の時、記憶として定着させています。
まとまった時間をとって、深い眠りと浅い眠りのリズムを作ることは、不要な感情や体験を取り除き、記憶能力を生かすことに役立ちます。
また、人間の行動を決めて指令を出す大脳は、起きているときにはフル活動しているので、睡眠をしっかりとり、十分に休ませることで、集中力も高まり、脳機能の向上につながります。

❼免疫力を高める効果

睡眠を促すホルモンのメラトニンには、免疫力を向上させる効果があります。
また、寝ている間に分泌される成長ホルモンによって、この免疫力は維持されて、様々な病気を予防することに役立っています。

❽生活習慣病の予防の効果

快眠で、生活のリズムが整い、体内のホルモンのバランスも保たれやすくなると、肥満や高血圧、耐糖能障害、循環器疾患、メタボリックシンドロームといった生活習慣病の予防につながります。

❾社会的に成功をする効果

男性ホルモンと呼ばれるものの内、95%はテストステロンというホルモンです。
テストステロンは、交渉能力や決断力、さらに正直さの源だという研究データが存在し、このため、社会的ホルモンという別名があります。
テストステロンの分泌を高めるためには、筋トレや、食事で蛋白質や亜鉛を摂ることが有効です。
この血中のテストステロンは、寝ている間にその日使った分を補いますから、産生には十分な睡眠が必要です。
また、ストレスホルモンであるコルチゾールが増加するとテストステロンは減少することも分かっています。
快眠がストレスを和らげる効果があることからも、よく眠ることは、正常なテストステロンの分泌に役立ちます。
尚、女性の場合、テストステロンは卵巣で作られてその場で女性ホルモンに変換されます。

❿認知症も予防する?

認知症の中でも最も発症数が多い、アルツハイマー型認知症は、発症の原因が完全には明らかになっていません。
しかし、アルツハイマー型認知症の患者の脳にはアミロイドβというタンパク質が集まっていることから、これが脳に蓄積され、脳の神経細胞が破壊されることで認知症を発症するのではないかと考えられています。
アミロイドβは、脳が活動したときに発生する老廃物の一種で、ノンレム睡眠(脳も体も眠っている状態)のときに脳内から排出されるという性質を持ちます。
したがって、快眠が確保できないと、アミロイドβが徐々に脳に蓄積されていき、アルツハイマー型認知症の発症リスクが高まる可能性があると考えられているのです。

質の良い睡眠とは?

それでは、いわゆる質の良い睡眠とはどのようなものを指すのでしょうか?
次に、睡眠の質の基準と、必要な睡眠時間について見ていきます。

快眠の基準

厚生労働省が示している質の良い睡眠の指標は次の通りです。
・規則正しい睡眠、覚醒のリズムが保たれていて、昼夜のメリハリがはっきりとしている
・必要な睡眠時間がとれており、日中に眠気や居眠りすることがなく、良好な心身の状態で過ごせる
・途中で覚醒することが少なく、安定した睡眠が得られる
・朝は気持ちよくすっきりと目覚める
・目覚めてからスムーズに行動できる
・寝床に就いてから、過度に時間をかけすぎずに入眠できる
・睡眠で熟眠感が得られる
・日中、過度の疲労感がなく満足度が得られる

簡潔にまとめると、
寝つきがよく、ぐっすり眠れて、寝起きすっきり、日中良好!
こういった感覚があるかどうかが判断基準ということです。

必要な睡眠時間は何時間?

実は、人の睡眠時間にその絶対的な基準はありません。
睡眠は体質や性、年齢など個人的な要因に影響されるためです。
「睡眠時間は人それぞれ、日中の眠気で困らなければ十分」と、睡眠時間にはこだわらなくて良いというのが専門家の見解です。

人は、入眠直後にノンレム睡眠(深い眠り)に入り、その後、レム睡眠(浅い眠り)とノンレム睡眠を交互に繰り返しています。
質の良い睡眠とは、どのくらいの時間寝たかではなく、この入眠直後のノンレム睡眠をどのくらい深くとれたかが重要と言われます。
そして、朝、眠りが浅いレム睡眠の時に起床できれば、たとえ睡眠時間が短かったとしても、熟睡の満足感とスッキリした目覚めを実感できると言われています。

加齢と睡眠時間の関係

一方、実際に睡眠時間を調べた数々の論文をまとめたデータによると、年齢ごとの睡眠時間は、次の通りとなっています。
・10歳迄:8~9時間
・15歳:約8時間
・25歳:約7時間
・45歳:約6.5時間
・65歳:約6時間
このように加齢とともに必要な睡眠時間が少なくなる傾向が報告されています。
加齢によって昔ほど眠れなくなったという悩みを聞きますが、実は加齢に伴い必要な睡眠時間が少なくなるというのが実態のようです。
また、高齢者は若い頃にくらべて早寝早起きになる傾向があります。
これは体内時計の加齢変化によるもので、睡眠だけではなく、血圧・体温・ホルモン分泌など睡眠を支える多くの生体機能リズムが前倒しになるためです。
さらに、加齢とともに睡眠も浅くなります。
睡眠脳波を調べてみると、加齢とともに深いノンレム睡眠が減って浅いレム睡眠が増えるようになります。
尿意やちょっとした物音などでも何度も目が覚めてしまうようになるのはこのためと考えられます。

快眠のための寝具

個人差や季節によっても異なりますが、ベッドの中の温度は33℃、湿度は50%の状態が最適とされます。
深い眠りを保つため私たちの体は眠ると体温が下がります。
そして、この時に体内から熱を出して発汗がおこります。
この点を考えて、寝具は吸湿性・放湿性・保温性が高いものを選びましょう。

寝相は、上向きで寝ているときの方が、体に余分な力が入らず最もリラックスした状態と言えます。
そのため上向きに寝ている時間が多いことは、寝心地の良さをあらわしているとされています。
ところが、私たちはベッドに入った時には上向きで寝ていても、眠りについたあと、いつのまにか左や右、ときにはうつぶせになっていることがあります。
寝返りは、睡眠中に同じ体の部位が圧迫され続けることで、その部位の血液循環が滞ることを防ぎ、体の負担を和らげるために生理的におこなわれる体の動きです。
また、寝返りには体温を調節する・寝床内の温度を保つ・熱や水分の発散を調節するといったはたらきもあります。
快適な寝具で眠っていれば、寝返りの回数も少なくてすむため、快眠のため寝具選びは大切です。

快眠のための枕

朝目覚めたときに首や肩がこっていたら、それは枕が合っていないせいかもしれません。
枕の役割はベッドマットや敷き布団と後頭部から首にかけてのすき間を埋め、立ち姿勢に近い自然な体勢を保つことにあります。
このすき間は個人差が大きくそれに適した枕も人それぞれに異なるので、自分の体型にあった枕の高さを知り、安定感のあるものを選ぶとよいでしょう。
一般的には、ベッドマットや敷き布団と首の角度が約5度になるのが理想的といわれています。
頸部のすき間の深さは人によって異なりますが、一般には1~6cmと言われ、この深さに合った高さの枕を選ぶと首や肩への負担が少なく眠りやすいといわれています。
頸部のすき間の深さに合わない枕を選ぶと、首や肩・胸の筋肉に負担がかかり、呼吸がしにくく寝心地がわるくなります。
呼吸がしやすく、頭部をきちんと支えてくれるだけの弾性があって、発汗に備え吸湿性・放湿性のよい素材の枕を選ぶとよいでしょう。
また、枕は寝返りをして横向きになった場合も考える必要があり、肩先から側頭部全体を支えるだけの奥行きが必要です。

ベッドマット・敷き布団

私たちの姿勢は、後頭部から首・胸にかけてと胸から腰にかけて、背骨が2つのS字カーブを描くようになっています。
自然な立ち姿勢のときの腰部S字カーブのすき間は4~6cmですが、寝た姿勢でいちばん体への負担が少ないのは、すき間が2~3cmのときと言われます。
ベッドマットや敷き布団が柔らかすぎる場合には、腰部と胸部が深く沈みこんでS字カーブのすき間が大きくなり、眠りにくいだけでなく腰痛の原因にもなります。
反対に硬すぎると骨があたり痛みを生じたり、血流が妨げられるなどで熟睡できなくなります。
したがって、ベッドマットや敷き布団には適度な硬さが必要です。
2つのS字カーブをバランス良く支えられる楽で快適な寝相を保てるものが良いといえます。

掛け布団

睡眠中の私たちの体からは熱が奪われやすいため、過剰な放熱による低体温を防ぐこと、さらに寝ている間にかく汗を吸収して透過させる吸湿性・放湿性があることも掛け布団に必要な条件です。
また。睡眠中の寝返りがしやすいように、軽くて体にフィット感のあるものを選ぶことも大切です。

快眠のための生活習慣10選

それでは、質の良い睡眠のために生活の中に取り入れると良い習慣10選を紹介します。

➊朝日を浴びる

朝、起きてすぐに太陽の光を浴びると、体内時計のずれをリセットすることができます。夜は家の照明の光でも浴びると体内時計が遅れてしまいます。夜の照明はひかえめにして、朝起きたらカーテンを開けて自然の光を浴びましょう。

➋運動習慣を持つ

運動習慣を持つことで寝つきがよくなり、深い睡眠が得られるようになります。
朝のウオーキングや軽いランニングは、朝日を浴びることと、リズムカルな運動であることから、幸せホルモンと呼ばれるオキシトシンの分泌を促します。
オキシトシンは心を落ち着かせたり、不安感等ネガティブな感情を軽減させる神経伝達物質です。
そして、このオキシトシンは、およそ14~16時間後には睡眠ホルモンであるメラトニンに変化するという性質を持っています。
メラトニンは自然な眠りを促してくれる効果があるため、朝のウォーキングによって、夜の質の良い睡眠に期待できます。

また、寝る3時間くらい前の運動は、一時的に上がった脳の温度が寝床に入る時に下がってスムーズな睡眠が得られやすくなります。
なお、寝る直前の激しい運動は身体が興奮して眠れなくなるので避けましょう。

❸寝る2~3時間前の入浴

入浴は体温を一時的に上げるので運動と同じように寝つきを良くし、深い睡眠を得る効果があります。
38度のぬるま湯では25~30分の入浴、42度の熱めのお湯では5分程度の入浴、または約40度のお湯で半身浴をするのがおすすめです。
体調や好みに合わせた入浴スタイルを選びましょう。

❹朝と夜の食習慣

朝食はしっかりとって、日中に活動するためのエネルギーを補給しましょう。
寝る前に食事をとると消化活動で睡眠が妨げられるので控えて、規則正しい食生活を送りましょう。
寝る前のカフェイン摂取や喫煙は覚醒作用があり、アルコール摂取は眠りが浅くなるのでお勧めではありません。

❺昼寝を上手に利用する

午後に眠気がある場合には15~30分程度の昼寝をすることで夜によく眠れるようになることがあります。
コーヒー等のカフェインの覚醒作用は、30分程度で効果が現れることから、昼寝の前にコーヒーを飲むと、短時間の仮眠からスムーズに目覚めることができます。

❻寝室の環境を整える

室内の温度、湿度は季節に応じて適切に保たれていること、また、静かで暗い環境が確保されていることが質の良い睡眠をもたらします。
加えて、寝室の酸素濃度も快眠に影響するため、おやすみ前には、寝室の換気をしておくとよいでしょう。

❼日中の覚醒レベルを上げる

覚醒と睡眠は表裏一体のため、昼間の覚醒レベルを積極的に上げると、夜には自然に深い眠りが訪れます。
そのため、良い睡眠をとるためには昼間の過ごし方が大切、ポイントは、心を揺さぶる物事に触れることです。
たとえば、ゲームやスポーツをノリノリで楽しんだり、読書でワクワクしたり、アクション映画でスカッとしたり、恋愛映画でキュンとしたり、実際の恋愛にときめいたり。
毎日を心から楽しんで過ごすことは、良い眠りをとるコツでもあります。

❽アロマを利用する

アロマは脳をリラックスさせます。
香りが鼻孔を通り、脳の大脳辺縁系や視床下部、下垂体へと伝わっていき、感情をコントロールする扁桃体へ働きかけて、やすらげたり、心地よさを感じさせてくれます。
また、自律神経が整う効果も認められています。
これはアロマが、視床下部や下垂体に働きかけることによって、副交感神経が優位になるためです。
これらの効果で、アロマは緊張を解いて、気持ちを落ち着け、眠りをサポートしてくれることが分かっています。

❾ジャーナリング

ジャーナリングとは、手帳やノート等に自分自身の感情や思考、日々の出来事など頭に浮かんだことを、ありのままに書き留める習慣です。
書く瞑想とも呼ばれ、自己認識の向上や、ストレス解消、創造力の向上のほか、数々の効果が認められています。
このジャーナリングは、睡眠の質向上にもつながると言われています。

❿TODOリスト

TODOリストとは、やるべきことのリストです。
ノート、手帳、メモ等、紙を使ってもいいですが、アプリになったTODOリストを利用するのも効率的です。
アレやらなきゃ!コレはどうする?と、ザワザワと浮かぶ具体を、ここへリストアップして、完了したら消込む、使い方はそれだけ、とても簡単です。
寝る前に翌日のTODOリストを制作しておくと睡眠の質が上がり、寝付く迄の時間も平均9分短縮されると言われています。

まとめ

睡眠はとてもたいせつな役割をもった生活習慣のひとつです。
今回は、快眠の効果と快眠のための習慣を10づつ取り上げました。
どこからでも、どれだけでも、できるところから試していきたいものです。
生活のリズムを心地よく整えて、いざ快眠へ。

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